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第10回砂型アルミ鋳造雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社長川原金属、更新担当の中西です。

 

本日は第10回砂型アルミ鋳造雑学講座!

今回は、砂型アルミ鋳造製品の交換時期の目安、劣化のサイン、適切なメンテナンス方法、長寿命化のための管理ポイントについて詳しく解説します♪

 

砂型アルミ鋳造は、自動車、航空機、産業機械、電気機器など幅広い分野で使用されています。特に、軽量性・耐食性・成形自由度の高さから、エンジン部品、ポンプケース、ギアハウジング、ブラケットなどの重要部品に採用されることが多いです。

しかし、どれほど高品質なアルミ鋳造製品でも、長期間の使用によって劣化や摩耗が進みます。適切な交換時期の判断やメンテナンスを怠ると、機械の故障や事故につながる可能性もあります。


1. 砂型アルミ鋳造製品の交換時期を決める要因

① 使用環境の影響

砂型アルミ鋳造品の寿命は、使用環境の厳しさによって大きく変わります。

  • 高温環境(200℃以上):エンジン部品や産業用炉の部品は、熱膨張と冷却の繰り返しで金属疲労が進行しやすい。
  • 高負荷環境(荷重・圧力が大きい):ポンプケースやギアハウジングなどは、繰り返し応力で亀裂が発生しやすい。
  • 腐食環境(海水・化学薬品にさらされる):船舶用部品や化学プラント向け部品は、耐食性の低下による腐食損傷が進行。

使用環境が過酷であるほど、交換時期が早まる傾向にあります。

② 材質と鋳造条件の影響

使用するアルミニウム合金の種類や鋳造時の品質管理も、耐久性に大きく関わります。

  • AC2A(Al-Cu系合金):強度は高いが、耐食性が低く、湿気の多い環境では寿命が短くなる。
  • AC4C(Al-Si系合金):耐摩耗性と耐食性に優れ、一般的な用途では寿命が長い。
  • AC7A(Al-Mg系合金):海水や薬品に対する耐久性が高いが、高温環境では強度が低下しやすい。

また、**鋳造時の欠陥(ピンホール・介在物・縮み巣)**があると、早期に破損するリスクが高まるため、品質管理が重要になります。

③ 物理的な劣化・摩耗の進行

アルミ鋳造製品は、長期間の使用により徐々に劣化します。特に以下のような物理的な変化が見られたら、交換を検討する必要があります。

  • 摩耗・肉厚減少:摺動部品(ギアケース・ポンプ部品など)は、摩耗により寸法精度が低下。
  • クラック(亀裂):繰り返し荷重がかかる部品は、疲労亀裂が進行しやすい。
  • 変形・歪み:高温下で使用される部品は、熱膨張と収縮の繰り返しで変形することがある。

これらの劣化が進行すると、部品としての機能を果たせなくなるため、定期的な点検と交換が必要です。


2. 砂型アルミ鋳造製品の交換時期の目安

以下に、代表的なアルミ鋳造製品の交換時期の目安を示します。

① エンジン部品(シリンダーヘッド・ピストン)

  • 交換時期の目安:5~10年、または50,000~100,000km走行後
  • 劣化のサイン
    • 過熱による変色やクラック
    • オイル漏れ、圧縮漏れの発生
    • 異常な振動やノイズ

② ギアハウジング・ポンプケース

  • 交換時期の目安:10~15年
  • 劣化のサイン
    • 内部の摩耗によるガタつき
    • 亀裂や金属疲労による破損
    • 流体の漏れ

③ 産業機械・工作機械のアルミ部品

  • 交換時期の目安:15~20年
  • 劣化のサイン
    • 表面の腐食や摩耗
    • 機械の精度低下
    • 異音や振動の増大

定期的な点検を行い、小さな異常を見逃さないことが重要です。


3. 砂型アルミ鋳造製品の適切なメンテナンス方法

① 定期的な点検と診断

砂型アルミ鋳造製品の寿命を延ばすには、定期的な点検と診断が欠かせません

  • 目視検査:外観の変色・クラック・摩耗の確認
  • 超音波探傷(UT):内部欠陥(亀裂・介在物)の検出
  • 寸法測定:摩耗による肉厚の減少をチェック

早期発見・早期対策が、交換コストを抑えるポイントになります。

② 表面処理の強化

アルミ鋳造製品の耐久性を高めるためには、適切な表面処理を施すことが有効です。

  • アルマイト処理:耐食性・耐摩耗性を向上
  • セラミックコーティング:高温・高摩耗環境での耐久性向上
  • テフロン加工:摺動部品の摩耗を低減

定期的に表面処理を行うことで、部品の寿命を延ばすことができます。

③ 潤滑管理(摺動部品の場合)

ギアケースやポンプケースなど、摩擦が発生する部品では、適切な潤滑管理が耐久性向上に不可欠です。

  • 定期的なオイル交換・グリス補充
  • 潤滑油の分析(鉄粉・摩耗粉のチェック)
  • 適切な潤滑油の選定(高温・高負荷用など)

適切な潤滑管理を行うことで、摩耗を防ぎ、寿命を最大限に延ばすことが可能です。


4. まとめ——適切な交換とメンテナンスで長寿命化を実現

砂型アルミ鋳造製品の寿命を最大限に延ばすには、適切な交換時期の判断と、計画的なメンテナンスが欠かせません。

使用環境に応じた交換時期の設定
摩耗・亀裂・変形の兆候を早期に発見
定期的な点検(超音波探傷・寸法測定)を実施
表面処理や潤滑管理を徹底し、耐久性を向上

これらのポイントを実践することで、製品の寿命を延ばし、安全性とコスト削減の両方を実現できます!

 

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